映画

1975-1984 birth(ver.prototype)

いま発売中の雑誌「ケトル」で、伊賀大介さんが春日太一「あかんやつら」を激賞していまして、その内容と情念に関してはまったくの同意なのですが、そう言えばこの二人って、同じく1977年生まれだよなあと思いまして。何というかまあ、そういう時代が始まり…

「ボーイズ・オン・ザ・ラン」〜この世紀の大傑作にこれから出会う男どもに向けての4つのアドバイス〜

まず前提として、映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」は世紀の大傑作だった。これはもう揺るぎない真実である。誰かの意見なんて一切関係なくて、俺にとって、そして世界中の俺にとって、これだけ魂をわしづかみにされる映画っていうのはほかにないのだから。…

「マイマイ新子と千年の魔法」〜物語は死なず、負けない〜

「マイマイ新子と千年の魔法」公式サイト ハンサム団が絶賛してたんで映画館まで足を運んだんだけど、尋常じゃない作品だった。今年ぼくは「サマーウォーズ」「This is it」「アンヴィル!〜夢を諦めきれない男たち〜」っていう、たぶん自分の人生に対して様…

僕らのミライへ逆回転

まず、こんなに間違え易いタイトルの邦題ってないよね。「僕らのミライへ」って言われたら、なんか全然意味なく「大逆転?」って言いそうになる感じというか。逆回転って何?っていう。別に時間をどうこうする話でもないですし。あんま未来とかそんなことも…

「This Is It」〜ショウビズ・イズ・マイ・ライフ〜

17歳の自分に対して、お前の生き方は間違ってないってことを伝えるためだけに、20歳のころ、自分の仕事と生きる道を選んだ。そしてその気持ちは29歳の今でもまるっきり変わっていないのだった。ちょいちょい忘れてしまうけど、それがきっと一番大切なことな…

映画「アンヴィル! 〜夢を諦めきれない男たち〜」

映画公式サイト 30年間音楽を続けているカナダのメタルバンドを追ったドキュメンタリー映画。同世代のバンドが売れているにも関わらずあまり芽が出ず、それでもロックスターという夢を諦めきれずにバイトをしながら音楽活動を続けて色んなトラブルやケンカも…

映画「レスラー」 〜DDT両国大会観戦記〜

先週、今さらというにも程があるほどに今さらながら映画「レスラー」を観て、何で俺がこの映画を観て泣かないんだろう?と結構真剣に考えていた。プライベートで最近あまりにも色々あったから(深刻に離婚の危機を迎えて慰謝料を実の親に借りる相談までした…

映画「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」 〜少年による冒険譚に関するルール3項&歯ぁ磨けよ!〜

映画「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」を見て、少年による冒険譚にはどんなルールがあるのかを把握する。おそらく原則、以下の3項ではないか? 少年による冒険譚に関するルール第1項:少年の能力は極めて低いが、それをサポートする何かし…

映画「グーニーズ」 〜逆算、およびキャラクターを描くということ〜

映画「グーニーズ」に限らずだと思うけど、単純なワクワク系のお話っていうのはやっぱり逆算だ。というか逆算でしかない。ゴールが設定されていて、そこには壁があり、その壁を乗り越える要素を伏線としてその前に貼っておく、という逆算の作業が全てだ。で…

映画「ヤッターマン」を批判する人は脳にウジが湧いているとしか思えない

という話であって、映画「ヤッターマン」を観に行ったわけですが、この映画を面白いと思えない人っていうのはどんな映画を観たら面白いって思えるんだろう?と考え込まざるをえないほどあらゆる意味で完璧な映画だった。もう全部が全部素敵すぎる。 細かいと…

アキレスと亀

ちょっとしたいくつかの事情がありまして、公開中の映画をユーザーが評価するというような2.0的なサイトをやっているのでここから飛べば見てもらえるんですが、まあ何て言うんですか、サイトとかって大変ですよね。昔「チンポコマガジン」っていうサイトを何…

シルバーホストG

マッスル坂井監督の映画「シルバーホストG」を観たので、色々と思ったこととか考えたこととかを書こうと思います。ものすごいだらだらした感じになりますが申し訳ございません。相沢は最近読んでも全く面白くない日記ばかり書いていますが、本人は至ってユニ…

サンキュー・スモーキング

映画「サンキュー・スモーキング」公式サイト 情報操作に関する映画であり、日々世界と接し世界から影響を受け同時に世界へ影響を与えるブロガーの皆さんなら必見なのではないか。あとはタバコを吸っている人も。こんな時代だからこそ自分は「喫煙者」である…

妖怪大戦争

終戦記念日に映画「妖怪大戦争」を見てきたのだがこれが出色の出来であった。上映中、ほとんどカタルシスしかない。「かわゆい!」「おもろい!」「かっこよい!」という感情のみがそこにあった。素晴らしい。 成長する少年ものの映画として、ものすごく王道…

ライフ・アクアティック

映画「ライフ・アクアティック」(恵比寿ガーデンシネマ) 久方ぶりに映画を見れば、ああ映画はずるいなあ、と思うのは映画においては全てに物語る権利が許されているという部分だ。登場人物が物語る、展開が物語るというのは当たり前であってそれは小説にお…

「大統領の理髪師」

映画「大統領の理髪師」 いまや猫も杓子も韓流韓流であるという話は聞くが、生活習慣上主婦の方々と触れ合う機会がないために実感としての「韓流」を知ることはなかった。しかし、ここにいた。平日の昼間である。主婦の方々がグループで映画を見に来ている光…

ファインディング・ニモ

「ファインディング・ニモ」ASIN:B00009XLLE「信じる」ことについての素晴らしい、あまりにも素晴らしいストーリーであって、この映画が心の琴線に触れない人間は脳に何かしらの障害を持っていると断言できる。そもそも自分の力の及ばないものに対して「信じ…

恋する幼虫

「恋する幼虫」 ASIN:B0002IJM2C 狂った発想もさることながら驚くべきはその練り上げられた登場人物の性質であり、いくつかのエピソードによって登場人物を性格づけし、無理のある展開を無理なく見せるという手法は尊敬に値する。少なくとも「なぜこいつはこ…