サンキュー・スモーキング
情報操作に関する映画であり、日々世界と接し世界から影響を受け同時に世界へ影響を与えるブロガーの皆さんなら必見なのではないか。あとはタバコを吸っている人も。こんな時代だからこそ自分は「喫煙者」であることをアピールしていきたい。
それはともかくこの映画のメッセージは、要するに「情報に惑わされずに（＝だまされずに）自分で決めろ」というDIY精神に他ならないわけだが、その「自分で決めろ」の「自分」とは何か？というのが問題である。その主語を、つまり「自分で決める」主語である「自分」も日頃から、幼少のころから受け取った情報から作られているわけで、だとしたらそこで情報を取捨選択する必然性っていうのは何から生まれているのだろうか？
例えるならば、「Do not trust over 30!」というメッセージを30才以上の中年から言われたとして、私たちはどうすべきか？ あるいは「アイドルなんて作りものなんだからたやすく信じてんじゃねえ！」と大好きなアイドルから仮に言われたとして、私たちはどうすべきなのだろうか？ それでもそのアイドルを信じるのが愛だとしても良いが、だとすれば私は愛をもって何を信じるべきなのか？ 彼女の何を？
私たちは本当に、一番見たいものを見せられているのでしょうか？（そしてその判断はどうやってつける？）
と、うだうだ言っていますがちゃんと面白い映画だと思いました。人並みにお金を稼いでいる方であれば金を払って損したとは思わないんじゃないかという気はしますが、まあ人それぞれだと思いますので、映画の公式サイトを見て興味があったら見に行けばいいのではないかと思います。あと公式ホームページのバイラル動画でマーフィー岡田さんが出ていて、この人こそ日本のパンクの体現者ではないか。メッセージが完全に無効化されていて興味ぶかい。というかもう、資本主義ってやつそのものが、無茶苦茶パンクなんじゃねえの？
