ものまねバトルCLUB

 ものまねバトルCLUBは相沢にとって宝物であり、こんなオモロい時間が無料で手に入るというのが戦後日本の復興! 焼け野原からの復興! とにもかくにも神奈月さんのギリギリ感、綱渡り感というか自分が渡ってる綱を自らの斧でぶった切ろうとする態度には敬服せざるをえない。いや……それはさておき……。

 今回のMVPは声優の山ちゃん(オッハー!というギャグを慎吾ママからパクった人)ということであり、確かに彼のサッチモは秀逸ではあった。しかし相沢としては、今回のMVPは元猿岩石師匠として一世を風靡した有吉さんに贈りたい。有吉さんの「余興でモノマネをやることになった哀川翔」を見て爆笑しない人間がいるとすればそいつはモグリだ。

「余興でモノマネをやることになった哀川翔」の何が面白いって、つまり哀川翔が自分のネタのネタフリをやっている、というそのミラクルっぷりである。哀川翔が「ほらアノ、朝やってる『サンデーモーニング』って番組があるだろ?」と言っている姿、それ自体が最高に新しいではないか!

 モノマネの面白さとは、ニセモノがホンモノを演じることによって暴かれる、ホンモノの真実を我々がかいま見る点にある。ホンモノの真実を抽出し、その真実を過剰に見せつけるからこそ、我々は笑うのだ。それでは有吉さんが見せつけた「真実」とは何か? それは「モノマネ」という行為そのものの真実である!

 有吉さんは「モノマネ」自体を「モノマネ」することにより、「モノマネ」の真実を暴き立てた! これを革命と呼ばずして何と呼べばいいのだろう? 有吉さんはあの瞬間、確かに革命家であった! これはすなわち、ありよレボリューションである!