MELON'S NOT DEAD 〜メロン記念日って名前のついた最高の奇跡に感謝を!〜

 メロン記念日っていう、トンチキな名前のついた4人組のアイドルグループがいる。彼女たちはいつだって当たり前のように奇跡を起こしてくれるものだから、きっとこれからもずっと奇跡を起こしてくれるものだって当たり前のように思ってたけど、2010年2月19日のSHIBUYA-AXで彼女たちは解散を発表した。こうやって文字にすると改めて、これが現実だって思えて、これがまた現実だってちゃんと思うのが難しいお題だったりするから文字にすることすら躊躇われてしまう。だけど近い将来、メロン記念日は解散してしまうのだ。メロン記念日を愛した者として、彼女たちが解散してからぼくらが何をすべきなのかは、ちゃんと考えなくてはいけないんだと思う。たぶん、すごく時間はかかってしまうけど。

 でも、メロン記念日の解散について考えるのと同じくらい大事なことがある。それは、メロン記念日に、あの4人と彼女たちにまつわる全てのものに感謝することだ。デビュー10周年っていう大変なおめでたい記念のライブで解散なんて発表しちゃうもんだから、ちゃんとおめでとうが言えないじゃないか。まったくもって常識がない。まあでもそういう、一般常識からかけ離れてるところを含めてぼくはメロン記念日を愛してきたのだから、その行為を責める資格なんて勿論ない。だけどこんなに愛してきたんだから、おめでとうとありがとうを言う資格ぐらいはあるんじゃないかと思う。だってぼくは本当に、メロン記念日に感謝してるんだから。

ナチュラル担当・柴田あゆみさんへ

 メロン記念日10周年おめでとうございます。そしてありがとうございます。
 一人の女の子がこんなに成長していく姿をリアルタイムで追いかけることができて、ぼくらは幸せでした。ごっちんとやった夏の野外、美浜祭で、水鉄砲でぼくらに水をかけてくれたときの柴田さんの笑顔は永遠に忘れません。柴田さんが白い歯を見せて笑うとき、心の中の大事なところがいつだってすごくキュンキュンした。柴田さんはいつもすごく正しくて、まっすぐで、可愛いのにかっこよくて、メロン記念日の柴田さんと出会えたことを、ぼくは誇りに思っています。
 ぼくにとって、柴ちゃんは、勇気そのものでした。

ボーイッシュ担当・大谷雅恵さんへ

 メロン記念日10周年おめでとうございます。そしてありがとうございます。
 いつも最強にかっこいいライブでのパフォーマンスを見せつけてくれて、本当にありがとうございます。大谷さんが、まだ盛り上がりが足りねえなって仕草をしたらそのたびに声を大きくして、それで大谷さんが、お前ら悪くないぜって顔をしてくれたらすごく嬉しくなって、それだけでしょうもない俺でも生きてて良いんだって、そう思えました。社会性がなかったり友だちが少ないところを含めて、いま思うとぼくは、大谷さんに自分を投影していたのかもしれません。大谷さんがメロン記念日にいてくれてありがとう。
 ぼくにとって、マサオは、生きる意味そのものでした。

メルヘン担当・村田めぐみさんへ

 メロン記念日10周年おめでとうございます。そしてありがとうございます。
 もう大分前になりますが、握手会のときぼくの右手を両手で挟んでくれて、それで去り際にもしばらく手をつかんで離してくれなくて、いま思い出すと涙が出そうになって困ります。村田さんの優しさが大好きでした。メンバーに対しても、ヲタに対しても。要所要所で頭のおかしい、村田さんの村田さんすぎる感覚に由来する突飛な行動で、何度も驚かせてくれてありがとうございました。村田さんの狂気は、メロン記念日になくてはならないものでした。
 ぼくにとって、村さんは、憧れそのものでした。

セクシー担当・斉藤瞳さんへ

 メロン記念日10周年おめでとうございます。そしてありがとうございます。
 リーダー、お疲れさまでした。泣き虫な斉藤さんのことが大好きです。腰を傷めていたときやメロン記念日が何度もやばかったときの重圧は、斉藤さんの責任感の強い性格を考えると想像もつきません。1stのジャケ写を見るたびに、斉藤さんは面白い顔をしてるなあ、と思ってしまってごめんなさい。斉藤さんがもしいなかったら、メロン記念日なんてとっくに終わってたと思います。メロン記念日のことを誰よりも大切に思ってくれて、本当にありがとうございました。
 ぼくにとって、ひとみんは、愛そのものでした。

愛すべきお前らへ

 メロン記念日10周年おめでとう。そしてありがとう。
 お前らがいてくれて良かった。お前らは誰よりも頭がおかしかったけど、だから誰よりも正しかった。4人が歌詞忘れたときに歌ってくれてありがとう。そんなときは曲終わりできまってそしらぬ顔で大きめの音で拍手してくれてありがとう。ライブのあとのメロン最高コールありがとう。本当に、お前らで良かった。最後までお前らにありがとうって思ってたいから、5月のサンプラザでは、あの4人に向かって精一杯できる限りの笑顔で、解散おめでとう、ってバンザイしようぜ。俺らにできることなんてそれぐらいだけど、それは俺らにしかできないことなんだから。
 ぼくにとって、お前らこそが、メロン記念日そのものでした。本当にありがとう。

 そして、最後にもう一人にだけ感謝を。

未来の相沢へ

 今でもメロン記念日のことを忘れずに生きてくれててありがとう。メロン記念日を愛してた過去の自分を、自分の中での大切な歴史として位置づけてくれててありがとう。
 どんなにきつい現実でも、ちゃんと向き合って戦ってるか? 自分がすべきことを忘れずに、正しく生きてるか? 嘘や夢を、奇跡って名前の真実に変えようとしているか? メロン記念日がいつだってそうしてたように。お前にもきっと出来るはずだ、だってお前は、メロン記念日を愛してたんだから。今度は俺らの番だ。お前の生き方がメロン記念日である限り、メロン記念日は死なないんだ。お前なら絶対に出来る。だってお前は、人生を賭けて、メロン記念日を愛してたんだから。

 メロン記念日が世界からいなくなってしまうのは、確かに怖い。でもぼくらはメロン記念日から沢山の、両腕に抱えきれないぐらい沢山の素晴らしいものをもらったんだ。だからきっと、生きていける。メロン記念日ともし出会うことがなかったら、メロン記念日がいない世界には耐えられないかもしれない。だけどぼくらにはメロン記念日からもらった大切なものがあるから、それを死ぬまで大切にして、生きていくことが出来るだろう。ぼくらが愛したメロン記念日がそう歌ってるんだから、間違いない。

 ここまで来たなら この先だって
 何度でもやれるわ Endless youth
 これから始まる 物語は
 夕焼け空に シャンとしてる
 一番星のように キラリ眩しい

 沢山の素晴らしい曲と、沢山の素晴らしいライブと、沢山の素晴らしい思い出と、奇跡を、本当に本当にありがとう。俺はメロン記念日を愛してる。これからもずっと愛してる。柴ちゃん、マサオ、村さん、ひとみん、10年間ありがとう。メロン記念日と出会えて良かった。本当にありがとう。メロン記念日。愛してる。本当にありがとう。