代々木ハロコン

 人間の作ったものが人間をここまで幸せにするということはそうそうないのであって、これはやはり奇跡なのだから相応の笑顔を見せなければならない。えへっ。思い出しただけでも楽しくなる。今回のハロコンは何もかもが素晴らしくて、特にこのセットリストと歌い手を決めた舞台監督氏は天才だから一日も早くノーベルセットリスト賞が贈られることを切に望む。

 あまりハローに関して「大きな物語」的な見方をする方ではないがしかし、今回の色々、特に娘。や旧娘。やメロンやカントリーたちによる言わば「歴史を作ってきたチーム」が名曲Magic of Loveを歌い、そしてすぐにベリーズを初めとする「これから歴史を作りますチーム」がやる気It's Easyを歌うという、その一大ロマンはすごい。あと旧娘。から現娘。へのバトンも素晴らしかったし、何よりあのポンコツMCまことがドラムを叩きはじめてその眼に感情が宿るという、これを物語と言わずして何と言うのか?

 しかし! しかしやはり、メロン記念日だ! あの運命は今までのどの運命よりも素晴らしかった。自分は根っからのメロンクレージーであるために運命のイントロが流れ出した瞬間に花道の方を向き、メロンだけを見つめていたのだった。中盤、彼女たちがステージに向かって走り出す。するとそこには……皆が……皆が待っている! オーケストラだ! バンザ〜イ! かっこいい〜! 稲葉さんが指揮者で他の女の子のケツをスパンキングしている! 最高だ! ウギャ〜! 鼻が溶けた! ライ病だ〜!(つんく♂ボイスで「そうなのッ!?」)(「んなワキャない」)

 というわけで、メロン大好キッズである自分にとっては信じられないほど幸せな一日であった。あんなに頑張ってる女の子たちを見て我々がもらうものとはつまり、勇気である。日常とかけ離れた空間であるからこそ、その勇気は恥じらいや衒いなく日常へとフィードバックされる。もうちょっとだけ、もうちょっとだけ真剣に頑張ってみようと当たり前のように思えるような体験はそうそうないのであって、だから皆もポジティブでいこうよ! 「賛否両論」なんて枕言葉いらなくない? 皆の頭が良いのはよく分かったし、色んなモヤモヤや不満点をあげつらうのも良いけどさ、「女の子たち超最高だった!」の一言だけ言っとけばいいんじゃねえの? 実際のところ超最高だったわけだし、というかあんなものごっついパフォーマンス見せられといて、言葉で抗おうなんておこがましいよ! あの女の子たちにかなう言葉なんて存在しない! それは絶対!