さよならテキストサイト

「さよならテキストサイト」という言葉がいつになったらギャグになるのか、はたまた永遠にギャグにならないのかは分かりませんが、いずれにしても相沢はナンバーガールのことが好きだしナンバーガールと飲みに行ったことがある、ってこの話の元になっているテキストサイト自体を知っている人がどれぐらいいるのだろうか? 対象を選ぶニッチギャグなんて捨てろ!

 そんな話はどうでもよくて、引っ越しの際の手続きがなんだか良くなかったらしく、突然プロバイダのOCNから解約されてしまった。メールアドレスも同じものには出来ないそうであり、相沢が長年運営していたテキストサイトももはや存在しない。つまり若かりし相沢は死んでしまった。

 思えば日記ばかり書いてきた気がする。あの9.11テロの際にすでに日記に飽きていたことを今でも覚えていて、最初の最初から考えればもう5年以上になる。ずっと日記を書いていた、ブログではなく日記を。その間、自分は何のために日記を書いているのだろうと自問せぬ日は一日としてなかった。それでも結局分からずに、分からぬままに日記を書いていた。

 もはや時代は日記ではないと人は言うだろう。それならば今は何の時代なのか? 面白い日記を書かなければ愛されない時代ではないと人は言う。それならば愛の価値とは一体何なんだ?

 魅力的でない人間は死ぬべきだと今でも真剣に思う。オフ会で出会ったあの男がいくらハンサムだったとしても、彼がフォントを弄っていたならば幻滅すべきだ。つまらない日記に価値がないように、つまらない人間には価値がない。世界とはそういうシステムであってしかるべきで、そうでないのならば我々はなんだってこんなに辛い日々を送る羽目になったのかってそういう話じゃないか?