ドリフだョ!全員集合(赤盤)

「ドリフだョ!全員集合(赤盤)」ザ・ドリフターズ
ASIN:B00005HOSO
「ドリフのズンドコ節」

汽車の窓から 手をにぎり
送ってくれた 人よりも
ホームのかげで 泣いていた
可愛いあの子が 忘らりょか ソラ

「誰かさんと誰かさん」

僕だってミヨちゃんと 麦畑
どうしてもキスした ザマァみろ
見ている君らにゃ わからない
こんなにこんなにほんとに楽しい 麦畑

 このあくまでさりげない悲しみ、切なさはどうだろうか? 明らかに世界の中心で愛を叫ばない人々であり、多くの歌の途中で挿入される加藤茶の自嘲ぎみの高笑いからもそのことが分かる。歌詞の登場人物はサラリーマン、受験生、ブオトコなどのネガティブなアイコンとして切ない吐息を漏らすばかりである。これは職業や外見がそのまま内面を表していた旧世代の幸運な遺産であり、つまりは個性がこの世界を殺したのだ。ミヨちゃんは個性に殺されたのだ!