プ〜ねこ

プ〜ねこ」北原正幸
ASIN:4063143732

「ナプキンつけろよナプキン」
「ナプキンつけてる女の子はみんな元気だぞ」

「動物マンガが動物に何を求めているのか」である程度の時代というものが分かるのだろう。「プ〜ねこ」におけるネコは「勝手にシロクマ」「ぼのぼの」「動物のお医者さん」におけるどの動物とも違い、動物である必然性がほとんどない(例えば捨て猫が拾おうとする子供を教え諭すといった動物ネタもあるにはあるが、決してその量は多くはないしそれほど印象的ではない)。ネコは、ネコでなくても良い。動物マンガである必然性のない動物マンガとして、このマンガは非常に新しいマンガであるように思う。

 ただ単純に可愛さのアイコンとして、同時に読者に対しての親和性を持つ者としてネコが選ばれたのであり、そしてその手法がある程度の有効性を持つことが分かった今、ネコは様々な役柄をマンガにおいて演じるだろう。少なくともそれが可能なのだ。ネコの野球マンガ、ネコの恋愛マンガ、ネコのエロマンガなど、ネコがすべきことは山ほどある。それは必然ではないにしろ、そこから新しい何かが見出されるのではないかという希望は捨てられるべきではニャい。登場人物がどのように選ばれようと、伝えられるものは結局変わらないのではニャいかニャ?