「みっつ数えろ」第十一戦までの各話紹介

 2014年2月10日、有料メールマガジン水道橋博士のメルマ旬報」にて拙作「みっつ数えろ」の連載第十一戦が配信されました。みなさまお読みいただけましたでしょうか。なんかもう、全然話が進んでなくて申し訳ない限りというか、お前「べしゃり暮らし」かよ!って自分で自分に言い聞かせてるのですが、登場人物が勝手に話し始めるし、そこに大事なフレーズもあるので仕方ないです。とは言え今回のシリーズはあと2回か3回で終わるはずなので、引き続き宜しくご愛顧ください。

 さてここからは、「みっつ数えろ」を読んでいないとまるっきり意味が分からないエントリになりますので、ご購読はこちらのページからお願いします。「みっつ数えろ」とはざっくり言うと「女子高生がプロレス部を設立しようとするが、危険すぎるという理由で学校から却下され、その代わりに演劇部を設立して演劇だと言い張りながらプロレスを行う」というお話のマンガ原作です。プロレスを知らない人でも楽しめるようなわりと真っすぐな青春ストーリーとして書いてるつもりですが、そうでもなかったら申し訳ございませんということで、何卒。

 それでまあ、本日は、そろそろ連載もたまってきてしまっているので、これまでの各話紹介を簡潔に紹介してみようと思います。特にこのあいだ「メルマ旬報フェス」で自分のことを知っていただいて、興味持ってくれた方もいるかもしれないので。バックナンバーはご購入いただけるのですが、なかなかそれもまあ億劫だと思いますので、「みっつ数えろ」のこれまでの経緯というか、各話で起こった大事なことというか、これだけ把握しておいていただければ取りあえずこの先も追いかけられます、っていうのをここに書きます。この試みは今後も継続的にやっていくと思うので、途中から入ってくる方はそういったページを読んでいただければ大体大丈夫かと。

 というわけで、ここから、各話の紹介です。

<第一戦『Flying Body Press』+前書き>

 日々野瞳、校庭裏で野良猫のガオに魚肉ソーセージをあげている際、ボディプレスの練習をしている暁星(あけぼし)あゆみが空から落ちてきて、激突されて気絶。瞳は(当時)新聞部。定例部活動報告会にて、生徒会長の源五郎丸めぐみ(若干高校一年生)から、校内向けの新聞部数の低下を叱責される。舞台となる宮前女子高等学校は、日本有数の巨大ホールディングスである「GGRホールディングス」の所有物であり、源五郎丸めぐみはその会長の孫娘。学園の部活動自体が、利益を出すことが求められている。瞳は野良猫のガオに誘われる形で、神社へ。「演劇部」としてプロレスの練習をしている、暁星あゆみ、白百合めぐみと出会う。

<第二戦『片エビ固め』>

 瞳は、同学年の新聞部の部員から強制され、部活動コラムを埋めるため、あゆみとめぐみのもとに再び赴く。瞳、誘われるがままに、実際にあゆみとプロレスの試合を行い、あゆみからスリーカウントを取らせてもらう。瞳、感動をおぼえ、プロレスの魅力を初めて知る。

<第二・五戦『喫茶店トーク』>

 インターバル回。あゆみの実家は「もんじゃ喫茶アイ」というもんじゃ焼き屋。あゆみが喫茶店トークをしたいがために、もんじゃ喫茶という形態にしてもらった。

<第三戦『弓矢固め』>

 瞳にプロレスの映像や雑誌を見せるために、一同、みやびの実家へ。そこには「白百合レスリング道場」という看板。みやびの父親は、「シラユリ」という伝説的なプロレスラーで、今はケガのため長期療養中で車椅子の生活を送っているが、近所の子どもたちにレスリングの楽しさを教えて暮らしている。

<第四戦『流星キック』>

 シラユリ選手の必殺技は「シラユリ・アロー」。プロレスが好きすぎて、常に笑ってしまいながら試合を行うという選手だった。瞳たち、みやびがいない隙に、みやびの昔の写真アルバムを見つけるが、その写真でみやびは一切笑っていない。みやびは感情を表に出すのが苦手な子だった。だがあゆみのおかげで、父親であるシラユリ選手に対しても、声を出して応援することが出来るようになったのだった。みやび、部屋に帰ってきて、勝手に写真アルバムを見られたことに対して怒り、あゆみとプロレスで勝負をすることに。

<第五戦『ファルコン・アロー』>

 あゆみとみやび、プロレスで対決。レフェリーはみやびの父親であるシラユリ選手。シラユリ選手が試合でケガをした当時の回想。みやびは「プロレスなんて八百長だろ」とクラスメイトからバカにされていた。シラユリ選手は地方でタイトルマッチ、挑戦者として挑むが、試合中にケガをして病院へ。みやびは母親とともに病院へ急ぐ。大けがをしたシラユリ選手は、娘であるみやびに「それでもプロレスは楽しい」と笑顔で伝える。その日を境に、みやびは髪を切り、活発な女の子に。「プロレスは楽しい」ということを自らの意志によって周囲に伝えられるようになる。

<第五・五戦『喫茶店トーク』>

 インターバル回。あゆみとみやびの選手名鑑が完成。

<第六戦『アックスボンバー』>

 プロレスの練習。若手がよくやる、トップレスラーを入場させるときのロープの押し上げでトレーニング。回想で、あゆみとみやびが「プロレス部」の申請をしたときの模様。「危険すぎる」という理由で生徒会長の源五郎丸めぐみから拒否されるが、みやびは知恵を絞り、「演劇部」としての部活動設立を持ちかける。めぐみ、了承しかけるが、部活動設立の条件である「部員は4名以上」の条件を成していなかったため、部活動申請は却下。が、めぐみはその決意に考えるところがあり、部活動設立申請書に「要検討」の判を押す。

<第七戦『トラース・キック』>

 プロレスの練習。マネキンを観客と見立てて、場外乱闘の際にお客さんを守るトレーニング。生徒会長、源五郎丸めぐみの実家。めぐみには二人の姉がいて、どちらも優秀、源五郎丸家の中ではめぐみが一番の出来損ない。めぐみ、姉たちから叱責されるが、秘書である西園寺の無言のエールにより、いつもの高飛車な人間として復活する。

<第八戦『ボマイェ』>

 2013年の「ネットプロレス大賞」、「みっつ数えろ」的な結果発表の前編。

<第九戦『マッスルスタンプ』>

 2013年の「ネットプロレス大賞」、「みっつ数えろ」的な結果発表の後編。

<第十戦『カレリンズ・リフト』>

 部活動の設立を源五郎丸めぐみに承認させるため、めぐみの弱みを握ろうと、あゆみとみやび、昔からの知り合いである坂井玲(夕刊紙「夕刊ブシ」プロレス担当記者)を招聘し、調査してもらう。その調査によると、めぐみはかつてアマチュアレスリングの優秀な選手だったが、覆面姿の何者かに襲撃されて敗北、その過去を恥として、ひた隠しにしていることが明らかになる。が、よくよく聞いてみると、その覆面姿の何者かは、あゆみ本人であることが判明。

<番外編『私の愛した&愛するプロレス』>

 配信当日が「メルマ旬報フェス」当日だったため、この回は番外編として、著者がプロレスの魅力を語るという回。

<第十一戦『ナックルパート』>

 あゆみは「プロレスを好きになってもらいたい」という理由で、源五郎丸めぐみを自分たちの部活に勧誘するという案を提案する。みやびはそれを聞き、オーナーが現場に介入することに対して否定的なため、その案を却下。あゆみとみやび、互いに折れず、その日の昼休みにプロレスで勝負をつけようという形で落ち着く。「夕刊ブシ」記者の玲との会話により、瞳の特性が明らかになる。空気を読む性質なので、次に何が起こるかが分かってしまうという資質。普段かけているメガネは伊達メガネで、視力は非常に良い。など。そして昼休みへ。


 ……というのが、いま現在までの「みっつ数えろ」大体の流れです。ここから先への伏線も含めて、一応全部書いてあるはずです。創作連載なので、途中から追いかけるのはなかなか難しいかもしれないのですが、上記を読んでいただければ着いてきてもらえる感じにはなっていると思います。今後もあらすじだけはここで書いていく感じになると思いますので、もしご興味抱いていただけましたら、お付き合いいただけるとありがたいです。頑張りますので。

 それではまた次回。まだ「水道橋博士のメルマ旬報」読んでおられない方で興味もっていただいたなら、ご購読はどうぞこちらのページから。以上、「みっつ数えろ」第十一戦までの、お粗末ながら各話紹介でした。エレガントに、さよなら。